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税務職
税務署の職員を採用する試験です。合格すると1年間「税務大学校」という名前の全寮制の研修所に入所して税の勉強をしたのち、配属となります。 国家一般職と同じように「関東甲信越」などの他地域の試験を「九州」で受験できる受験地特例という制度があります。 地域ごとに採用されており、受験する地域を決めてから願書を出す。 「関東甲信越」など他地域の試験も、九州で受験できる。 試験日は「国家一般」と同じ日なので、「国家一般」と「税務職」を両方受けることはできない。 合格したら全寮制の税務大学校で12ヶ月、税の勉強をする。
【1-5】のように全国をいくつかの地域に分けて試験が行われます。九州は税務職の試験では「九州」地域となっていますが、実際には福岡国税局(福岡・佐賀・長崎を管轄)、熊本国税局(熊本・大分・宮崎・鹿児島)の2局があり、どちらに配属されるかで担当する県が異なってきます。いったん国税局が決まると、その管内での異動となり、ほかの国税局管内に異動することは原則としてありません。
【1-5】税務職の地域区分(関東以西)
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まず全寮制の税務大学校の地方研修所(東京・名古屋・大阪等にあるいずれかの地方研修所)に入校し、1年間にわたり大学水準の教養と税の基礎知識からなる普通科研修を受講します。
卒業後、各税務署に配属され、さらに3年の実務経験を経た後、再び税務大学校の各地方研修所で約3か月間の中等科研修を受け、さらに一歩踏み込んだ実務に直結した税法の講義や演習など専門知識の習得に関する研修が行われます。 以下に示す【1-5】が税務署の三業務といわれるものですが、実際は「税務相談」は税理士などに依頼するのが一般的ですので、「税務調査」「管理徴収」がメイン業務となります。 【1−5】税の三業務
税務署の機構図は【1-7】のようになっており、基本的に税金の種類によって担当する部門が分けられています。また税務署から国税局への人事交流も行われており、本人の希望と能力に応じて国税局勤務の道も開かれています。 【1−7】税務署の組織
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「高校を卒業して3年以内」という年齢要件がよくわからないのですが。
簡単に言えば、[高校在学中][卒業1年目][卒業2年目][卒業3年目]の4回受験チャンスがあると言うことです。専門学校や大学に(浪人せずに)進学した場合は、3年生まで受験できます。
高校卒業が基準になりますので、なんらかの理由で高校時代に1年留年してしまったとい場合でも、年齢にかかわらず[高校在学中][卒業1年目][卒業2年目]の3回受験が可能です。(高校卒業後の、専門学校や短大での留年は、無関係ですので猶予されません) なお、高校を卒業しなかった人は、中学校を基準として[中学卒業から2年を経過して6年以内→最大4回受験OK]、あるいは中学卒業後6年を過ぎている場合でも高等学校卒業程度認定試験(高認)に合格した場合は[合格後3年以内→最大3回受験OK]ということになっています。 税務大学校とは大学とは違うのですか。どのようなことをするのですか。
税務大学校は税務職員になるための研修所です。警察官になるために警察学校に入校するのと同じと考えてください。「修業」年限も1年ですので、防衛大学校や気象大学校などのように大卒に準じるような扱いも受けません。
警察学校と同じく、全寮制で6時30分に起床し、体操・部屋・朝食・・・といったかたちで一日が始まります。授業は、8時30分から17時までみっちりと組まれています。講義はたんなる税の知識だけではなく、大学の教授などを招いた基礎科目・教養科目も設定されています。日本近代史、パソコン実習から体育、生け花(科目名は文化)まで、幅広く社会人としての素養が身に付くように講義が組まれています。 また、サークル活動も行われており、野球、卓球、テニス、バレーボールといった体育会系とブラスバンド、茶道、華道などの文化系のサークルがあります。(研修所によって活動しているサークルは異なります) なお、食費・寮費などで月6万円程度が必要ですが、税務職員として給与が支給されますので、「赤字」になることはありません。 大学に通うことは出来ますか。
税務大学校の研修中は無理ですが、研修が終了してから(現場に配属されてから)、二部(夜間)の大学に通うことは可能です。税務署は残業が多いイメージを持っている人も多いのですが、年度末などを除けば、定時にほぼ業務は終了しますので、通学することは十分可能です。
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大卒程度の「国税専門官採用試験」との違いはありますか。
まずは「財務事務官」という肩書きとなりますが、7〜8年の経験を積むと「国税調査官(税務相談や税務調査に従事)」「国税徴収官(管理徴収に従事)」等の「国税専門官」といわれる職名となります。
大卒程度の試験である「国税専門官試験」の合格者は、採用後2〜3年でこれら「国税専門官」となりますが、同じ年齢でくらべると1〜2年違うだけです。その後は、試験の区分によらず、実力本位で昇進していくことになるそうです。 税務署の職員は、転勤が多いと聞きいたのですが。
特定の納税者との癒着を防ぐために、税務署では3〜5年おきに配置転換があります。九州は福岡国税局(福岡・佐賀・長崎を管轄)と、熊本国税局(熊本・大分・宮崎・鹿児島を管轄)に分かれており、この局内で移動があります。また本人が強く希望すれば、国税局の間をこえた異動(福岡国税局から熊本国税局など)も不可能ではないそうです。
税務署の職員は、税理士の資格が取れると聞いたのですが。
税務署職員として23年間勤務した者で、所定の研修などを受けたものは、税理士試験を経ずに税理士となる資格を取得することができます。普通に受験するとかなり難関の資格試験ですので、大きな魅力といえるでしょう。早期退職をして、税理士として開業する人もいるそうです。
2011年度まで実施されていた国家III種(税務)試験との違いは何でしょうか。
基本的には同じです。受験対策は、大きくかわることはありません。主な変更点は、以下の2点です。
(1)教養試験の出題数が「45題100分」から「40題90分」に軽減された (2)受験できる年齢が「20歳まで(試験を受ける年度の4月1日)」という表記から「高校卒業後3年以内(試験を受ける年度の4月1日年齢換算で20歳 ただし留年したりして高校卒業が遅れれば受験可能年齢は延びる)」と表記が変わったが、実質的には変更はない。 .
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